IPMについて
IPMとは、Integrated Pest Managementの略で、総合的な害虫管理のことを指します。収蔵庫においては、保存文化財や資料などが害虫による被害を受けることを防ぐため、定期的なチェックや予防措置を行うことが重要です。
具体的なIPMとしては、以下のようなものがあります。
– 清掃・除塵:害虫が好むゴミや汚れを取り除くことで、害虫発生のリスクを低減することができます。
– 湿度調整:湿度が高いと害虫の発生が促進されるため、湿度調整を行い、適切な湿度を保つことが重要です。
– 温度調整:一部の害虫は、低温下でも生き残ることができるため、定期的な温度調整を行って代謝活動を抑制することが大切です。
– 害虫用語収容:害虫による被害を防ぐため、保存文化財を密閉容器に収容することが有効です。但し、容器内に適切な環境を維持することが必要です。
以上のような対策を実施し、IPMを行うことで、収蔵庫内における害虫被害を防止することができます。
収蔵庫のIPM作業には以下のような手順があります。
1. 害虫の種類や密度、活動状況などを評価する。
2. 各種害虫を監視するための罠を設置する。
3. 害虫の侵入経路を調べ、閉鎖したり封鎖したりする。
4. 収蔵品に影響を及ぼすことのない、安全な害虫対策剤を使用して駆除する。
5. 収蔵品に影響を及ぼすことのない、害虫の生息環境を変えるような手段を採用して、害虫を駆除する。
6. 収蔵品の定期的な点検を行い、害虫の発見や異常がある場合にはすぐに対処する。
以上が収蔵庫のIPM作業の基本的な手順です。これによって、収蔵品が害虫やカビなどの被害から守られ、長期間保存されることができます。
収蔵庫での各種害虫の監視方法は、以下のようなものがあります。
1. 粘着トラップ:粘着剤を使ったトラップを設置し、虫が捕まったり、粘着剤に接触した痕跡を調べることで、虫の種類と数を調べることができます。
2. 計画的な調査:定期的に収蔵品や棚、床などを観察し、虫の活動や被害をチェックすることで、早期発見ができます。
3. 追跡調査:虫が集まる出入口や保管場所周辺にトラップを設置し、虫の生態や回遊状況を調べることで、対策に必要な情報を収集することができます。
4. 温度・湿度監視:害虫が好む温度や湿度をキープすることで、害虫の発生を予防することができます。そのため、温湿度を計測し、維持することも重要です。