収蔵庫とは
「収蔵庫」とは一般的には貴重な品物を保管するための施設を指します。
これらの品物は、美術品、古書、貴重な文化財、宝飾品、重要な文書や記録など多岐にわたり、美術館、博物館、図書館、アーカイブ、個人の所有物など、様々な場所に存在します。
これらの施設は品物を保護するために気候管理やセキュリティ対策などの技術的な設備を備え、収蔵庫の環境は収蔵する対象物に応じて適切に管理する必要があります。
■温度について
収蔵庫内の温度は対象物によって異なります。
例えば、紙類や写真は低温で 保存する必要がありますが、生き物の剥製や化石は高温多湿に強く保存する必要があります。一般的には18℃から24℃の間に保つことが望ましいとされています。
■湿度について
湿度は対象物の材質によって異なります。
例えば、木材は湿度が低いと割れたり、高いと膨張したりします。紙類や写真は湿度が高いとカビが生えたり、変色したりするため湿度は適切に管理する必要があります。一般的には、50%から60%の間に保つことが望ましいとされています。
■光源について
光は対象物によってはダメージを与えることがあります。
例えば、絵画や写真は、長時間の直射日光にさらされると色あせたり、退色したりすることがあります。したがって、直射日光を避け、適切な照明を使うことが望ましいです。
■風通しについて
収蔵庫内には、適切な風通し(機械換気)を確保する必要があります。これにより、湿度やカビの発生を防止することができます。
■空気の質について
収蔵庫内の空気の質は対象物の維持に大きく影響します。適切な換気を行い、汚染物質の侵入を防止することが重要です。
■防犯対策について
収蔵庫扉の構造は破壊されない堅牢な構造で気密性の高い機構なものでなければなりません。また、収蔵庫までのアクセス管理(入退室管理)や監視カメラの設置と各種センサーとの連動など、防犯システムと防災システムも必須です。
【まとめ】
一般的な収蔵庫の環境についての考慮事項をまとめましたが、対象物に合わせた環境を検討し、確保して適切な管理を行うことが重要です。