収蔵庫の紙類に被害を与える害虫について
収蔵庫の紙類に被害を与える害虫について
収蔵庫には紙を食べる害虫も存在します。代表的な害虫としては、シロアリやハダニ、カ・ダニ、シロオビクワガタムシ、シミナシキクイムシなどが挙げられます。これらの害虫は、紙製品を寝床や餌として利用します。特に、湿度が高い場所においては発生しやすく、蔵書や歴史資料なども被害を受けることがあります。収蔵庫では、害虫駆除のための定期的な点検や、害虫が発生しそうな条件を作らないような環境整備が必要となります。
シロオビクワガタムシは、主に紙製品や書籍などの文化財を食害する害虫で、早めに駆除する必要があります。
以下は、シロオビクワガタムシの駆除方法です。
1. 被害の範囲を確認する
まずは、被害がどの程度の範囲に及ぶのかを確認します。駆除が必要な箇所を細かくチェックし、虫の死骸や糞などの兆候を探しましょう。
2. 温度・湿度管理
シロオビクワガタムシは温度が高く湿度が低い環境を好みます。なるべく収蔵庫内の温度を低く保ち、湿度を下げるために湿気取りを設置するなどの対策を行いましょう。
3. 殺虫剤の散布
市販の殺虫剤や殺虫スプレーを使って、シロオビクワガタムシを駆除する方法もあります。ただし、使用前に製品の分量や使用方法をよく読み、安全に使用するようにしましょう。また、文化財に直接散布するのは避けるようにしてください。
4. 予防対策
定期的に収蔵庫の点検や清掃を行い、虫の巣ができないように予防することも重要です。防虫剤や防虫シートなどを使って、シロオビクワガタムシの侵入を防ぐことができます。
中性紙ボードは、アルカリ性の紙や材料を使わず、酸性がニュートラルになるよう処理された紙ボードです。一般的な紙は、時間の経過とともに酸化し、色あせたり、黄ばんだり、脆くなったりすることがありますが、中性紙ボードは長期間保存することができ、保存状態を保ちます。また、紙の曲がりや捻じれ、はがれ、割れ、剥がれなどが防げることも特徴として挙げられます。文化財や書籍、資料保管に適しています。